公的医療制度との違いと、備えるべきケースを徹底解説
1. 医療保険、加入すべきか迷っていませんか?
「病気やケガで入院したら、ものすごくお金がかかるんじゃないか…」
「でも、日本には健康保険があるし、医療費は3割負担って聞くし…」
医療保険に入るべきかどうかは、誰もが一度は悩むテーマです。
実際、「入っておいた方がいい人」と「入らなくても大丈夫な人」がいます。
この記事では、公的医療保険でカバーできることと民間の医療保険の役割を整理しながら、あなたにとって本当に必要かどうかを一緒に考えていきましょう。
2. 公的医療保険の仕組みを理解しよう
日本には「国民皆保険制度」があるので、すべての人が何かしらの公的医療保険に加入しています。
その結果、通常の診察や入院にかかる医療費の自己負担は原則3割です。
さらに、「高額療養費制度」という強力な仕組みがあり、医療費が一定額を超えた場合には払い戻しが受けられます。
▶ 例:年収約500万円の人が入院・手術した場合
- 医療費が合計で100万円かかっても
- 実際の自己負担は月9万円程度で済みます(※高額療養費制度適用)
また、会社員の方は「傷病手当金」も受けられ、病気やケガで働けない間も給与の約2/3が最長1年6ヶ月支給されます。
✅ 公的医療保険のカバー範囲
項目 | カバーされる? |
---|
診察・治療費 | ◎ |
入院費(基本) | ◎ |
高額療養費 | ◎(上限あり) |
食事代・個室代 | × |
差額ベッド代 | × |
通院時の交通費 | × |
先進医療費用 | × |
3. 民間の医療保険は何をカバーするのか?
では、民間の医療保険は何のためにあるのでしょうか?
答えは、公的保険でカバーしきれない“プラスαの出費”に備えるためです。
✅ 民間医療保険の主な保障内容
- 入院給付金:1日5,000円〜1万円など
- 手術給付金:内容に応じて10万〜数十万円
- 通院給付金:通院1日ごとに数千円
- 先進医療特約:自己負担となる治療をカバー(例:陽子線治療など)
- がん・三大疾病特約:がん、心筋梗塞、脳卒中など特定の病気に対して一時金支給
医療保険の目的は、「治療の選択肢を広げる」「入院中の生活費を補う」ことです。
言い換えると、**経済的に余裕を持って治療に専念するための“安心料”**とも言えます。
4. 医療保険が“あると安心な人”の特徴
以下に当てはまる人は、医療保険に入っておくと安心です。
✅ 加入を検討すべき人の例
- 貯金があまりない(いざという時、手持ちが不安)
- フリーランス・自営業(傷病手当金がない)
- がん家系や生活習慣病のリスクが高い(家族歴がある)
- 小さな子どもがいて、自分が働けなくなると家計が不安
- 仕事を長期間休めない環境にいる(早期退院・短期治療を選びたい)
このような方は、数千円の保険料で安心を買えるなら、保険に加入する価値は十分にあります。
5. 医療保険が“必要ないかもしれない人”の特徴
反対に、医療保険が必ずしも必要ないという人もいます。
✅ 無理に入らなくてもよい人の例
- ある程度の貯蓄がある(例:50万円〜100万円)
- 会社員で、傷病手当金制度が利用できる
- 若くて健康、入院リスクが低い(20代〜30代前半)
- 医療費は貯金や生活防衛資金でカバーしたいと考えている
このような人にとって、医療保険の毎月の保険料(例:5,000円〜)を長年払い続けるコストは、思っているよりも重いかもしれません。
6. まとめ:医療保険は“安心料”。目的に合わせて判断を
医療保険は「入らなければ損」なわけではありません。
でも、「入っておくと安心できる」人には、しっかりと目的を持って選ぶ価値があります。
まずは次の3つを見直してみましょう:
- 自分の貯蓄でどれだけ医療費に対応できるか?
- 今の仕事・生活にどんなリスクがあるか?
- 月々の保険料は家計に無理なく払えるか?
▶ 次にやるべきこと
「あなたにとって医療保険が必要か?」を見極めるために、簡単な医療費シミュレーションをしてみましょう!