1. 医療保険とがん保険、どう違うの?
「医療保険とがん保険、どちらに入ればいいの?」
「内容が似ている気がするけど、どう違うの?」
医療保険・がん保険の相談でよく聞かれる質問のひとつです。
この2つ保険はもちろん違う保障内容なんですが、ちゃんと選ばないと保障が重複しちゃいます。
この記事では、それぞれの違いと「あなたに必要な保険」の選び方を分かりやすく解説していきます。
2. 医療保険とは?
医療保険は、病気やケガでの入院・手術などに備える保険です。
がんを含むあらゆる病気やケガに対応しており、「医療費の自己負担分を補う」ことを目的としています。
▶ 主な保障内容
- 入院給付金:入院1日につき5,000円~1万円など。今は入院給付金がオプションで主契約が入院一時金なども増えています。
- 手術給付金:手術の種類に応じて数万円〜数十万円
- 通院保障:退院後や手術後の通院に備える(オプション)
例えば、盲腸で5日間入院し、手術を受けた場合に、入院給付金+手術給付金が支払われます。
つまり、医療保険は「広く浅く」病気やケガ全般に備える基本の保険と言えます。
そして入院や手術をしないと受け取れない保険でもあります。ここがポイント。
3. がん保険とは?
がん保険は、がん(悪性新生物)に特化した保険です。
がんは長期的な通院や治療が必要になることも多いですが、入院期間は短い場合もあります。
その為、医療保険とは別で備える人が増えています。
▶ 主な保障内容
- がんと診断されたら一時金(100万円など)を支給
- がん入院給付金・通院給付金(抗がん剤治療など)
- 抗がん剤特約:入院や通院に関係なく、抗がん剤治療を受けたときに給付金が支給
- 先進医療特約:陽子線治療など高額な自由診療をカバー
がん保険の特徴は、診断された時点でまとまったお金(診断一時金)が出る点です。
このお金は、治療費はもちろん、仕事を休んだ際の生活費にも使えます。
もう一つの特長は抗がん剤などの治療を行ったときに入院や通院を問わず給付金が出る点です。
これは回数制限の無い商品も多く、再発防止のためホルモン剤治療に対応している商品もあります。
4. 医療保険とがん保険の主な違いまとめ
比較項目 | 医療保険 | がん保険 |
対象となる病気 | 病気・ケガ全般(がん含む) | がんのみ(悪性新生物) |
給付のタイミング | 入院・手術などに応じて日額や回数で支給 | がんと診断された時点で一時金支給が基本 |
カバー範囲 | 幅広い(例:心筋梗塞、骨折など) | がん治療に特化(放射線治療、抗がん剤など) |
特約の種類 | 通院保障、三大疾病、女性疾病など | 先進医療、再発保障、長期治療サポートなど |
保険料 | 比較的安め(保障範囲により変動) | 加入年齢や内容によって幅がある |
医療保険は「すべての病気・ケガのための基本保障」、
がん保険は「がんに特化した集中保障」と覚えておくと分かりやすいですね。
5. 両方必要?それとも片方でいい?判断のポイント
医療保険とがん保険、どちらも必要かどうかはライフスタイルやリスク意識、貯蓄状況によって変わります。
✅ 医療保険が向いている人
- 幅広い病気・ケガのリスクに備えたい
- 短期入院や手術が不安
- 入院での収入減をカバーしたい
✅ がん保険が向いている人
- 家族や親族にがん経験者がいる
- 治療中の生活費をまとめて確保したい
- 先進医療など、高額な治療にも選択肢を持っておきたい
- 通院での治療にしっかりと備えたい
✅ 両方あると安心な人
- 小さな子どもがいる、住宅ローンがあるなど家計に余裕がない
- フリーランス・自営業で、病気で収入が止まると困る
- 貯金が少なく、いざという時のまとまった出費が不安
6. まとめ|「医療保険」と「がん保険」は目的が違う。必要性を見極めて選ぼう
医療保険とがん保険は、しっかりと役割分担をさせることで保障範囲を広げることができます。
- 医療保険
- すべての病気・ケガへの基本的な備え
- 入院・手術に対応(がんも含む)
- がん保険
- がんのみに備える専門的な保障
- 医療保険では保障されにくい入院をしない治療に対応
- 治療期間が長期になった場合の生活費にも対応
どちらに加入すべきか、または組み合わせて加入すべきかは、
「あなたがどんなリスクに備えたいか?」
「いざというとき、貯金でカバーできるのか?」
を基準に考えてみましょう。