終身保険の種類|通常型・低解約返戻金型・変額型・一時払型の違いと選び方


目次

1. 終身保険とは?

終身保険は、死亡保障が一生涯続く保険です。定期保険と違い、更新や期間満了の心配がなく、万一の際には保障が受けられます。また、保険料の一部が貯蓄として積み立てられるため、老後資金や資産形成の手段としても注目されています。

相談を受けると、終身保険と定期保険との違いが分からず加入している方が結構います。終身保険だと思っていたら定期保険だったということが無いように保険証券を必ず確認してください。


2. 終身保険の4つの種類

2-1. 通常の終身保険

通常の終身保険は、死亡保障と貯蓄性のバランスが取れた基本タイプです。保険料は一定で、長期にわたって支払うことになりますが、将来的な返戻金も安定しています。

今はこの形の終身保険で加入する人は少ない印象です。理由は貯蓄性があっても、支払った保険料より増えるという点では効果が低いからです。

2-2. 低解約返戻金型終身保険

低解約返戻金型終身保険は、保険料を支払っている最中は解約返戻金が低く設定されていますが、一般的には通常の終身保険より保険料が割安で保障が持てます。

このタイプは学資保険代わりに使用されていることが多いです。どのように使用されているかというと、払込終了後に保険を解約した場合は、払った保険料より戻ってくる金額が多くなる商品があるため、払込期間を15年から17年くらいに設定し、子供の大学資金作り用に使用されていることが多いです。

注意点:払込期間中に解約すると、戻ってくる金額(解約返戻金)が通常の終身保険より少なくなる。


2-3. 変額終身保険

変額終身保険は、運用実績によって死亡保険金や解約返戻金が変動するタイプです。株式や債券などで運用されるため、運用次第で高リターンを狙えます。

NISAやiDeCoなどが浸透してきたので、最近は変額保険を選ぶ方も増えてきました。株式運用の影響で返戻金は増減しますので、貯蓄性はありますが長期運用として使用するほうがリスクは下がるでしょう。元本割れのリスクがあるため、余裕資金で検討しましょう。

注意点:元本割れリスクがあるため、資産運用のリスクを理解する必要があります。


2-4. 一時払終身保険

一時払終身保険は、契約時に保険料を一括で支払うタイプです。以降の保険料支払いは不要で、短期間で保障を確保できます。

今は米ドルや豪ドルの金利が高いため外貨建の商品を選ぶ方が増えています。普通預金などに置きっぱなしになっている資金があるようであれば、将来の資産形成の方法と検討しても良いでしょう。その場合は為替のリスクに対して理解する必要があります。

注意点:解約時の返戻金は契約内容や運用状況変動します。外貨建てであれば為替によっても変動します。


3. 終身保険の選び方

終身保険を選ぶときは、以下のポイントを意識すると失敗しにくくなります。

  1. 保障重視か貯蓄重視か:死亡保障の安定を重視するか、返戻金を多く得たいかでタイプを選ぶ。
  2. 解約リスクや運用リスクを許容できるか:低解約返戻金型や変額型、外貨建商品亜は途中解約や元本割れのリスクがある。
  3. ライフプランとのバランス:子どもの教育資金や老後資金との兼ね合いを考慮する。

4. まとめ

終身保険は、万一の保障と資産形成を両立できる選択肢です。

通常型・低解約返戻金型・変額型・一時払型の4種類それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。かけすてはどうしても気になるので貯蓄型を選ばれる人も多いですが、貯蓄型にも種類がたくさんあるということを知っておいてください。かけすてを減らしたいだけなのか、支払った保険料より増やしたいのか、それだけでも選びやすくなると思います。そして自分や家族のライフプラン、資産状況、リスク許容度も確認し、自分に合った保険を選びましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

保険えらびはもっとかんたんにできる。

こんにちは!「hoken-easy」管理人のFP ryoです。
生命保険・損害保険・FP2級・住宅ローンアドバイザー・宅建士・行政書士など、保険や暮らしに関する資格を多数保有合格しています。

これまでに大型乗合代理店に10年以上勤務し保険に関わる相談を2000件以上経験してきましたが、多くの方が「難しくてわからない」「営業マンに言われるがまま契約してしまった」と悩んでいます。
そんな状況を少しでも変えたいと思い、このブログを始めました。

このブログでは、初心者の方でも「自分に合った保険」をスムーズに選べるよう、分かりやすく発信しています。

どうぞよろしくお願いいたします。

目次