1. 「定期」と「終身」、なんとなくで選んでいませんか?
「定期型のほうが安いらしい」
「終身保険って、解約するとお金が戻るって聞いた」
このように、イメージだけで生命保険を選んでいませんか?
実はこの2つには、保障される期間・保険料・目的などに大きな違いがあります。
知らずに加入してしまうと、「こんなはずじゃなかった…」と後悔することも。
この記事では、生命保険の「定期」と「終身」の違いを、図解のようにわかりやすく解説していきます。
2. まず知っておきたい、生命保険の「2つのカタチ」
生命保険には大きく分けて以下の2つのタイプがあります。
種類 | 特徴 |
定期保険 | 一定期間だけ保障される保険(例:10年・60歳までなど) |
終身保険 | 一生涯、保障が続く保険 |
この「保障される期間の違い」が、すべての違いの出発点になります。
3. 定期保険ってどんなもの?
✅ 特徴
- 保険期間が決まっていて、満了すると終了
- 一般的に保険料が安い
- 多くは「掛け捨て型」(満期になってもお金は戻らない)
✅ メリット
- 若いうちは割安な保険料で大きな保障が持てる
- 子育て中や住宅ローン返済中など、一時的な必要保障にぴったり
✅ デメリット
- 保障が一生続くわけではない
- 更新ごとに保険料が上がる。(20代と50代では同じ保障内容でも保険料が倍くらいになることもある)
- 保険料は安いが、解約返戻金がない=資産としては残らない
4. 終身保険ってどんなもの?
✅ 特徴
- 一生涯、死亡保障が続く(何歳で亡くなっても必ず支払われる)
- 一定の保険料を払えば、ずっと保障される
- 一部の終身保険には、解約返戻金や貯蓄性がある
✅ メリット
- 将来の相続・葬儀費用の準備に最適
- 保険料が変わらないまま一生続くことが多い
- 解約すればお金が戻ることも(貯蓄型)
✅ デメリット
- 定期保険に比べて保険料が高い
- ある程度の期間を経過してから解約しないと、支払ったお金より戻ってくるお金が少ない場合が多い。
5. どっちを選べばいい?目的で分けてみよう
目的 | 向いている保険 |
万が一のとき、子どもの教育費や生活費をカバーしたい | 定期保険 |
死亡時に必ず家族にお金を残したい | 終身保険 |
保険料を抑えながら、必要な期間だけ備えたい | 定期保険 |
葬儀費用や相続税の準備として残したい | 終身保険(貯蓄型) |
6. 実は多い!「両方を組み合わせる」考え方
相談を受ける中で、どちらかを一つを選ぶ様なイメージを持たれる方が多かったですが、
どちらか一つを選ばなくてはいけないわけではありません。
「定期」と「終身」、両方を組み合わせるという方法を選ぶ方もたくさんいます。
たとえばこんな組み方:
- 基本の死亡保障は安く済む「定期型」で
- 必ず必要になる葬儀代や老後の準備として「終身型」も少額加入
→ このように、ライフステージに応じて合理的に分担することで、無駄なく備えることができます。
7. よくある質問(Q&A)
Q:終身保険って本当に貯金になるんですか?
A:解約返戻金があるタイプであれば、途中で解約した際に戻ってくるお金があります。ただし、加入初期は戻りが少ないため「長く続ける前提」で考えましょう。
Q:保険料が高くて終身型を続けられるか不安です…
A:保険料が家計の負担になりすぎないことが最優先。まずは定期型だけにして、後から追加で加入する方法も検討してみてください。
8. まとめ|違いを知れば、自分に合った保険が見えてくる
生命保険の「定期」と「終身」は、どちらが良い・悪いという話ではありません。
目的とライフステージに合っているかどうかがすべてです。
- 必要な期間だけ備える → 定期型
- 一生涯の備えや資産として残したい → 終身型
- どちらかで迷ったら、まずは保険料と目的のバランスを確認してみましょう。
- 「定期」と「終身」を組み合わせる方法も忘れずに。